こんにちは。ビクラムヨガ日和 櫻子です。
このブログはヨガというツールを活用して、健康に幸せに人生を楽しむことを目的に作成してます。
なんだか、大上段に構えたタイトルですけれども。ビクラムヨガインストラクター15年突入の櫻子的にビクラムヨガを語ってみようかと思います。
ビクラムヨガとは
ヨガはインドを起源とする人生を生きていくための智恵です。
ヨガには、瞑想を中心としたヨガ、奉仕の活動を中心としたヨガ、身体を動かして修練することを中心としたヨガなど様々な流派があります。
今は、ヨガといえばいろいろなポーズをとることをイメージする方が多いかと思います。
このポーズをとるヨガはハタヨガと呼ばれます。
ビクラムヨガは、ハタヨガの一流派。
ホットヨガの元祖といわれ、ハタヨガを暑いスタジオの中で行うことを始めたハタヨガの一流派です。
BIKRAM YOGA basicという世界基準があり、最多のときは世界中に3000以上スタジオがあり、どのスタジオでも同じヨガができました。
今は、いろいろあってスタジオが減ってしまいました。。
でも、やっぱり世界中にファンがいて、少しずつ状況や環境にあわせて型を調整して、変わらず愛され続けているヨガです。
ビクラムヨガの特徴
ビクラムヨガの特徴をピックアップしました。
- 暑いスタジオで行う
- 大きな鏡がある
- スタジオが明るい
- 毎回同じポーズと呼吸法をいつでも同じ順番で行う
- ポーズを2回ずつ行う
- インストラクターがポーズをとらない
- インストラクターはアジャストをしない
暑いスタジオで行う
BIKRAM YOGA basicで40度40%以上のスタジオと定められています。
日本の夏は多湿なので、日本にスタジオが初オープンするときにビクラムが「日本は40度55%くらいでいい」と指示したそうで、日本オープンの2006年から数年は40度55%の環境でビクラムヨガのクラスは行われていました。
(人もたくさんいたし、暑かったよー)
なぜ暑いスタジオで行うかというと
筋肉が柔らかくなることでけがを防ぐ
呼吸が深くなる
血流がよくなる
心肺機能を高める
発汗によるデトックス効果
などを目的としています。
現在は、40度40%という世界基準の環境で換気に注意しクラスを行っています。
大きな鏡がある
まず、自分の姿を客観的に見ることからスタートします。
鏡や自分の感覚は素晴らしい先生で、様々なことを教えてくれます。
美しいポーズをとることがヨガの目的ではないですが、安定したポーズはとても美しいです。
鏡を見ながら、ぜひ、客観的な視点を育てて、体の使い方を調整してもらえたら嬉しいです。
スタジオが明るい
BIKRAM YOGA basicで規定があるのですが、基本的に蛍光灯を使った明るいスタジオでビクラムヨガは行います。
ヨガをしている間は目を開けたままにして、明るいスタジオで集中力をキープし、交感神経を刺激し続けます。
最後のシャバーサナは目を閉じてもOK、電気も消します。
パチッと交感神経のスイッチをオフにして副交感神経に切り替え、最大限のリラクゼーションを味わうことを目的としています。
毎回同じポーズと呼吸法をいつでも同じ順番で行う
立位の呼吸から、立位のポーズ、シャバーサナを途中に取り、寝ポーズ、座位のポーズ、最後の呼吸法、シャバーサナという90分のクラスがビクラムヨガです。
ポーズの種類についてはこちら
ポーズの順番だけでなく、セットアップの一つ一つの動きも厳密にいえば決まっています。
毎回同じだからこそ、その瞬間の身体の微妙な変化に気付くことができます。
何度も何度も挑戦して、自分の身体が変わったことに気付くことはビクラムヨガを続けていることで得られる喜びであり、モチベーションです。
毎回同じポーズですが、自分の状況が違うので、いつでも挑戦し甲斐があり、ハッと気づくことがあるというのがビクラムヨガの魅力です。
長く続けている方も始めたばかりの方も、毎回同じなので安心して取り組めるというのも続けていけるポイントですね。
ポーズを2回ずつ行う
基本的に2回ずつポーズをとります。
いくつか1回だけのポーズもあります。
1回目は準備運動で身体の様子を見ながら丁寧に長く呼吸を通し、2回目はしっかり準備が整った身体を最大限に使ってポーズをとることを目的としています。
2回目の方が深くポーズがはまります。2回目の方が安心して呼吸が通ります。
2回ずつチャンスがあるので、自分で調整できるのがよいところですね。
インストラクターがポーズを取らない
ビクラムがアメリカで有名になり始めたころ、DJヨガとして話題になったそうです。
インストラクターはひたすらダイアログを言っており、ポーズをとりません。
インストラクターはダイアログですべてを伝えています。
耳を通して情報を身体に伝え、鏡を見ながらポーズをとることで、五感をフル回転させて自分に集中することができます。
インストラクターがポーズをとっていたら、意識が自分の身体から離れるきっかけになりかねません。
視覚の情報は強いので、身体の声を聴き損ねてしまうかもしれません。
聴きながらポーズをとり、身体から痛みなどの危険信号がでたらそこで止まり呼吸を続けます。
ダイアログ通りに身体を動かし、身体の声をきちんと聴くことが、一番安全で効果的です。
インストラクターはアジャストしない
最近はヨガの指導において触らないことが主流になってきましたが、ビクラムヨガはもともと「触らない」ヨガです。
インストラクターはポディアムから降りるなと指導されました。
(ビクラムは触りますけどね。。。)
もともと暑いスタジオで行うヨガなので、ポーズが深く入ります。
そこで人の力がかかると怪我につながる恐れがあるので、補助は不要なだけでなく危険なのです。
ダイアログ通りに身体を動かせば、その日の最適なポーズがとれています。
無理しないし、させない。
その人に任せています。
自分で聴いて反応して身体を動かすからこそ、自分に自信がつくし、コントロールできるようになります。
ビクラムヨガのルーツ
創始者はインド人のビクラム・チョードリー。
『あるヨギの自叙伝』の著者であるパラマハンサ・ヨガナンダの弟であり、弟子でもあるビシュヌ・ゴーシュの元でヨガを学んだビクラムが、導師(グル)であるビシュヌ・ゴーシュに指示されて、1970年2月に日本にヨガを広めるためにやってきました。
寒い日本のスタジオにストーブをもってきてくれた生徒さんにより、ホットヨガは生まれました。
ビクラムヨガは日本生まれなのです。
ちなみに、ビクラムはすぐにまた今度はアメリカに行きなさいと言われて、ハワイ、ロス、と拠点を移してホットヨガ、ビクラムヨガは世界中に広まりました。
スタジオを暑くしたのはビクラムです。
ビクラムヨガの2つの呼吸と26のポーズのシークエンスを作ったのは、ビクラムと言われていますが、実は、ビクラムの導師であり、インドの体育大学の権威であったビシュヌ・ゴーシュという説もあります。
伝統的なハタヨガのようでありながら、細かくみると微妙に違うところがあるのは、ビシュヌ・ゴーシュが現代的にアレンジを加えた結果かもしれませんね。
みんなができるビクラムヨガ
今でこそ、世界中にヨガスタジオがあふれていますが、もともとヨガは「呼吸を整え、瞑想(めいそう)の世界にはいって、正理と一体になること。古代から伝わるインドの身心鍛錬の方法」です。
『インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガ・スートラ』によると
心の作用を止滅することが、ヨーガである
とあり、修行です。
特定の導師について、導いてもらいながら行なっていたものです。
一方、ビクラムヨガは、身体が柔らかく使える暖かいスタジオで、誰でもいつでも練習できるように全てを言葉で案内して、自分のペースで練習できるようになっています。
実は、ヨガブームを起こした一大流派です。
身体にも心にもいいヨガを誰でもいつでもできるように進化させたことがビクラムの最大の功績かもしれません。
ビクラムヨガじゃなくても、ヨガはみんなした方がいいです。
いっぱい種類があるので、自分に合うものをえらんで生活のリズムに心と身体の調和に役立ててもらえたら嬉しいです。
得られるもの
ビクラムヨガはA to Z、全てを網羅しているとビクラムは言っています。
ビクラムヨガを続けることで得られるものは何でしょう。
強さと柔らかさー柔軟性と筋力
バランス感覚
集中力
美しい姿勢
深い呼吸
新しい人生
強さと柔らかさー筋力と柔軟性
ビクラムヨガは、Lock the Knee!! Lock the Knee!! Lock the Knee!! に代表されるように、かなり強いコマンドに導かれてポーズをとります。
Lock the Knee!! とは、大腿四頭筋を引き上げる、固くする=大腿四頭筋を縮めること。
そのほか、肘もlockする(上腕三頭筋を固くする)し、腹筋で腹壁をくぼませるとかも言いますね。
とにかく、どこかをぎゅっと縮めろととにかく言います。
筋肉を縮めることは力をこめること、続けると筋力がつきます。
そして、筋肉はどこか縮まると対応する筋肉が緩みます。
例えば、膝をlockする(大腿四頭筋を固くする)と、反対側の腿の裏側のハムストリングスが緩みます。
筋肉が緩むということは伸びること、柔軟性が高まります。
ビクラムヨガは、ポーズに付随する特定の筋肉を縮めることで筋力を鍛えつつ、同時に対応する筋肉を緩めることで柔軟性を高めています。
「この筋肉を引き上げる!」「この筋肉を固くする!」という指示が非常に多いので、同時に身体が自動的に反対側の筋肉を伸ばし、結果、柔軟性が飛躍的にアップする方が多いです。
櫻子の例でいうと、もともと前屈は苦手ではなかった(ビクラムヨガ以前に手の平全部床にペタッとつきました)ですが、今は肘が床にぺったりつきます。(立位体前屈最高記録33㎝)
同時に、大腿四頭筋は引き締まってます。女子としてはちょっとひるむくらい、、
筋力と柔軟性は比例しています。
年を取ると身体が固くなるのは、筋力が落ちるため。
ビクラムヨガを続けると、筋力が付き、柔軟性がアップします。
強さと柔らかさが同時に手に入るんですね。
バランス感覚
日頃はほとんどしない片足のポーズが5つもあります。
それだけでなく、体幹を使わないとどのポーズもぐらぐら、ゆらゆらします。
ビクラムヨガのポーズをとることで体幹を鍛え、結果バランス感覚を鍛えることができます。
あと、
とりわけ、背骨を整えるポーズが多めです。
背骨には神経系が通っており、全身の統制をとっています。
背骨が元気なら、身体の調子はいいはずだ、身体の調子が良ければ精神だって元気になるはずという理論(理論というにはざっくりまとめすぎですが)に基づいてます。
また、背筋を鍛えるポーズが多いので、続けていると自然と胸が開きやすくなります。
胸が開くようになると
2つの呼吸と26種類のポーズによって、効果はいっぱい提供されているのですが、受け取ることはそれぞれに任されているので、得られる効果は少しずつ違うのかもしれません。やったらやっただけ、得られます。せっかくスタジオに何年も通っていても、なんとなくやっているとなかなか劇的な変化は得られないかも。でも、スタジオで汗を流してリフレッシュするというのが目的なら、それで全然いいのです。(先生としては勿体無いなと思いますけれど)
本気でやったら、変わらない人はいませんよ。
いつでも、その瞬間、自分でできることに挑戦できるビクラムヨガ、それぞれ、その人その人によって、いいと思うところ、得られるものが違うのかもしれません。櫻子の意見としてまとめてみましたので、櫻子はそうなんだねーと一読いただければ幸いです。
ビクラムヨガについて、ちょっと身近に感じていただけましたか。ビクラムヨガ、すごいかも!って期待して90分を過ごしたら、更にたくさんのいい効果が受け取れるかも。
またスタジオでお会いしましょう。ビクラムヨガ日和 櫻子でした。
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