こんにちは。
ホットヨガ元祖 ビクラムヨガ指導歴17年 櫻子です。
痛みのご相談をいただくこと、たくさんあります。
自分自身も膝を痛めて、オークワードポーズの3rdで「くぅっ」となったり、フィックスファームポーズで「うぅ!倒れられないってこういうことか」と知ったりして、痛くない体でヨガをしたいなぁとしみじみ思い、試行錯誤しました。
病院で相談すればいいんだけど、痛みはチャンスとばかりに自分であれこれ。かなり筋肉や痛みについて体で知った!
膝が痛いと何するにも辛くて、「ああ、痛いとこがないってしあわせなことなんだなー」としみじみ気づきました。
膝痛について調べたこと、実践したことについて、個人的見解も多いですが経験をシェアしますね。
痛くない身体、軽い身体、よく伸びる身体で心も軽くいけたらいいですねー。
このページの目的と結論
目的
膝が痛くて日常生活に差しさわりがある状態の人が、快適にヨガができるようにセルフケアできるようになることを目的としています。
結論
生きていると老廃物が溜まり、血流が悪くなり、問題が発生します。
しっかりお水を飲んで、適切に伸びたり縮んだりする筋肉の力を取り戻すことで膝痛が改善し、ヨガがより気持ちよく楽しめるようになります。
本来の力を取り戻しましょう!
ヨガを続けている方からご相談が多い膝痛
ホットヨガ、ビクラムヨガの生徒さん、とくに40代後半~ご相談が多いのが膝痛。
学生時代にスポーツを頑張ったという方の膝痛のご相談もよく聞きます。
膝痛 よくあるケース
膝の痛みを感じる疾患としては半月板損傷・変形性膝関節痛・棚障害・膝靭帯損傷などがあげられます。
まずは病院の専門家に相談して、適切な処置をしてもらうのが安全です。
膝の関節の軟骨の質が低下し、少しずつすり減り、歩行時に膝の痛みが出現する。中高年に多い。
膝関節内にある半月板に亀裂が生じたり、欠けたりした状態。若年者から高齢者まで発症し、慢性化すると変形性膝関節症を引き起こす可能性がある。
膝のやや内側に痛みがあり、何かがひっかかる感じがする。膝の内側でぽきぽきという音がする場合は注意が必要。
膝を安定するために、膝には複数の靭帯(内側側副靱帯、外側側副靱帯、前十字靱帯、後十字靱帯)があります。この靭帯に亀裂が生じると、痛みを感じます。
膝痛 櫻子のケース
そういえば、子どものときからわりと膝はパキパキ音がしてて、中一で膝痛くなって病院に行ったら「面白い膝だね~」と言われました。
棚障害の要素ありです。最近は、バキっという音がする。
「薬は飲まないとだめですか?」と聞いたら「膝は気になるでしょ。気にならなくなったらやめていいから」とのことでした。
少しの期間飲んで、やっぱり楽になりましたよー。
膝痛について調べて知ったこと
1.膝には坐骨神経が通っている
坐骨神経は、腰の背骨、骨盤の真ん中の仙骨から始まり、裏腿、膝、ふくらはぎ、足の裏を通り、足指までつながっている神経。
脳と坐骨神経がやりとりをして、足を動かしたり、痛みを感じたりしています。
膝痛は坐骨神経の問題がかかわっているかもしれない、ということです。
2.膝には経絡が通っている
経絡は東洋医学の考えで、エネルギー(氣血)の流れる通路。
膝には、胃経、脾経、腎経、膀胱経、胆経、肝経が通っています。
膝痛はエネルギーの流れが関わっているかもしれない、ということです。
櫻子が学んだボディートークでは、膝は”恐れ”の感情と関わりが強いって。確かに櫻子はこうみえて、かなりのビビり。
3.膝は非常に複雑な関節である
膝関節の骨は靭帯で支えられています。そして、膝を動かすために膝の周りには様々な筋肉があり、複雑な動きをさせてくれています。
膝痛は膝の上下の筋肉がかかわっているかもしれない、ということです。
靭帯損傷だと、歩けないくらいの激痛なのでここでは歩ける程度の痛みのセルフケアを考えています。
膝痛の対処方法を調べて、やってみた
1.坐骨神経まわりをリリース
膝は坐骨神経の影響を受けやすいです。
坐骨神経は、下の方の背骨から、裏腿、膝裏、ふくらはぎ、足の裏を通って、足の指まで
梨状筋リリースストレッチ
坐骨神経は梨状筋(りじょうきん)と接していて、梨状筋が硬くなると坐骨神経に悪影響を与える(梨状筋症候群)ので、梨状筋を緩めます。
*お腹ペタにも効果ありとの評判
- 左膝を内側に曲げ寝かせる
- 右膝を内側に曲げ、左膝に重ねる *できる範囲から
- 両方のお尻を床にしっかり付け、胸を張って、上半身を前に倒す
→右お尻の奥の方と右お尻の側面が伸びていることを味わいつつ、数呼吸 - 反対も同様に
痛すぎる人は
下にする脚の膝を伸ばして、膝を重ねて上体を倒してみよう!
このストレッチはスタジオでたくさんの人におすすめしてます。
お尻の刺激は、左右差けっこうあります。
より痛気持ちいい方を多めがおすすめ。
梨状筋ストレッチ 検証結果:
最初むっちゃ痛かった。
梨状筋ストレッチをするようにしたら、イーグルで脚がよくかかるようになって内腿が使いやすくなった!
股関節を開くのが上手な人は、梨状筋が強い、つまり梨状筋が硬くなりやすい人が多いと思います。
櫻子は膝痛になる1年くらい前に、イーグルポーズで脚をかけにくくなって、整体師さんに「梨状筋めちゃ硬くなってる」と言われました。
坐骨神経のストレッチ
神経は骨がゆがんだ分だけ引っ張られ、過緊張を起こし、周りの筋肉も固くする、とのこと。(参照『20万人の腰痛を治した背骨コンディショニング』
神経の柔軟性を高めれば筋肉の張りやつっぱり感がなくなって、ストレッチによる刺激で伝達異常を起こしている神経が伝達力を取り戻すそうです。
- 仰向けに寝る
- 長めのタオルなど伸縮しないものを用意
- 仰向けに寝て、右脚を上げ、膝を曲げ、足の裏にタオルをかける
- 両膝をゆっくりじっくり伸ばす
- 足先を手前に曲げ、膝が無理なく伸ばせるところまでタオルを引っ張って30秒~1分キープ
- 反対側も同様に
*ツンとくる痛みは神経のストレッチ(OK!)
*膝の後ろがとても痛い、足が上がりにくい人は坐骨神経の伝達異常あり
マフラータオルがやりやすいw
5で足首を内側に曲げる(小指を遠ざける)、反対に外側に曲げる(小指を近づける)などのバリエーションも効きます。
櫻子は小指を遠ざける側のツーンがすごかった汗
膝より、お尻の真ん中(仙骨あたり)のピキーっとする痛みが軽減されました。
参考文献:『20万人の腰痛を治した背骨コンディショニング』
背骨の下、骨盤の真ん中にある大きな骨(仙骨)のゆがみを整えることで腰痛や坐骨神経痛、膝板などの各種の痛みの改善する本。体操がシンプルでわかりやすいし、習慣にしやすいのでお勧めです。
2.腿の筋肉のストレッチ
膝が痛い人の腿はカッチカチに貼っている場合が多い。
参考文献:『”がんばり筋”をほぐせば、おなかも脚も細くなる!』
ピラティスの本ですが、めちゃいいストレッチ載ってます!
1ページ見開きでポーズが理解できたり、QRから元気な動画が読み込めたり、とにかくやってみやすい!
外腿のストレッチ
外腿の張りが強すぎると膝に負担がかかるだけでなく、内腿が使いにくくなるのでO脚が加速されてしまいます。外腿をリリースして、膝周りの腱が引っ張られてしまうのを防ぎましょう。
- 左膝を内側に曲げ寝かせる(膝の角度は30度〜90度くらい *角度が大きい方が負担が大きい:柔らかい人向け)
- 右膝を後ろに伸ばし、右の腰が上がらないように骨盤を調整
- 左外腿が伸びている、右鼠径部が開いているのを確認し、数呼吸
(胸張って、上半身を前に倒してもよい) - 反対側も同様に
2.ツボを刺激
経絡といえば東洋医学、東洋医学といえばツボ。
(鍼灸師の友によると、流派的に敵対しているくらいツボと経絡は違うらしいですがw)
ツボを刺激することで、血流をよくして、痛みの化学物質を流すことで痛みの軽減があるそうです。
膝痛に聞くというツボを刺激してみました。
ツボは、痛気持ちいいくらいの刺激で、呼吸をしっかりしながら、押してー、離して―、押してー、離して―のような感じで刺激するといいそうです。
気血水の巡りが生まれてくると、ツボを押した時の痛みが和らいできます。
ツボはハマると激痛だったりするのだけど、ツボを強く押しすぎると過緊張して、身体が緩まなくなっちゃう
内膝眼・外膝眼(ないしつがん・がいしつがん)
膝のお皿のすぐ下の、へこんでいるところ両サイドを同時にぐーっと押します。
痛い方の膝の外膝眼がむっちゃ痛かったー。
あと、腰まで響きました。
坐骨神経に効果ありってことを実感!
太谿(たいけい)
内くるぶしの後ろで、アキレス腱の手前のくぼみのツボをぐーっと押します。
痛い方の足の太谿に激痛。。
何回か押したらかなりやわらぎました。
3.筋肉のコリを緩め、血行促進、柔軟性を取り戻す
筋肉を使いすぎて疲れると、硬くなります。
そんなとき、筋肉の中では酸素が不足し、乳酸などの老廃物が生成されています。
また、気づかないうちに筋肉に小さな傷を作っていることがあります。
ヨガを頑張りすぎてしまったり、身体の使い方を間違えてしまっていたり。
それが筋肉疲労を引き起こし、それがコリにつながり!?
このように筋肉の中に老廃物が溜まり、コリになり、そのコリが血行不足を生み、血行不足が発生した部分が脳へ「ここ危険だよ」と知らせるために痛みのという方法で通知する、というのがコリによる痛みのメカニズムです。
そして、そのコリがトリガーポイント(筋肉の中に形成され、そこから離れた部位にも関連痛を起こすポイント)になり、あちこちに痛みを引き起こすという考えがあります。
膝痛の方の太ももを触るとカッチカチで、「いたーい」と言います。
わたしもー!
大腿直筋、外側広筋、鵞足筋、腓腹筋
中間広筋、縫工筋、外側広筋、内側広筋、ハムストリング
参考文献:『世界一やさしいトリガーポイントの探し方・押し方』
体の中って、本当に関連しているんだな~と思います。
押したところと違うところに関連痛がでるのがトリガーポイントです。
トリガーポイントをぐーっと押し込むと、めっちゃ痛いけどすぐゆるんで楽になります!
トリガーポイントを押すのはラクロスボールくらい硬いのがおすすめとのこと。
内側がラクロスボールのマッサージボールはこれ。
硬くなって痛みを発している筋肉には、「緩める」「温める」「血行の改善」という処置が適しているので、ホットヨガは膝痛の人におすすめです。
暖かい、血行の促進される環境でストレッチをして筋肉を緩めるので!
ただ、ホットヨガをしているにも関わらず膝が痛いという場合は、「緩める」を多めにしてあげたいです。
伸びたり縮んだりするのが筋肉の働きですが、トリガーポイントができている筋肉は短くなったままで十分に伸びなくなっている(短縮)していることが多く、短くなった筋肉は柔軟性を失って、弱っています。
汗をだらだらかくほどではない暖かめの環境で、ストレッチ、筋膜リリース、トリガーポイント刺激、で緩めてみてください。
筋肉が柔らかくなって、血行が回復して、強くなります。
筋肉全体が硬くなっている場合、ヤムナボールトレーニングが超絶おすすめです。
ヤムナボールトレーニングで筋肉を伸ばす
ヤムナ・ゼイクさんが作ったヤムナボール。
硬さと柔らかさが絶妙で、マッサージしている時は痛気持ちよく、マッサージ後はびっくりするぐらい軽くなります。
内裏ももをリリースすると、足の長さが変わります(驚
坐骨周りをリリースすると、ぺたっと坐骨が床について、背筋が伸びやすくなります。
外腿、前腿、坐骨周りを緩めたら、膝痛が軽減されました!
使い方は単純。
床にボールを置いて、リリースしたいところを当てて、ボールに体重をかけます。
ヤムナボールで外腿のリリース
- 床に横を向いて、横たわる。
- 腰の下にボールを入れて、ボールをグーっと潰しながら深呼吸3回。
- 体を前に傾けたり、後ろに傾けたりして、リリース。
- 同様に腿の上から1/3部分ををリリース
- 同様に腿の真ん中をリリース
- 同様に腿の上から2/3部分をリリース
膝に近いところがより痛いです汗
腿だけでなく、肩や腰などもリリースできるので動画付きのヤムナボールで一通りやってみるのがいいです!
トリガーポイントにマッサージボール(ラクロスボール)
トリガーポイントの刺激には、結構硬めのマッサージボールが効きます。
上記の本でもラクロスボースが勧められています。
櫻子愛用はこちら。
オサレな色合いでリビングにあっても違和感がないと評判。
微妙に硬さが違います。薄い色の方がちょっとだけ柔らかい。
ウエストの高さの背骨の両サイドをマッサージボールでグーとおす(自重をかける)と腿のまでじわーっと刺激が届く。
確実にトリガーポイントができてました汗
グーっと圧をかけながら深呼吸してたら、脚の稼働がすごく軽くなりました!
5.インナーマッスル腸腰筋を鍛える
筋肉はお互いに関連して、支え合っています。
筋肉みんなが同じように働きあってくれたら、美しい、疲れにくい骨格でいられる、のですがなかなかそうはいきません。
姿勢の癖でサボってる筋肉が結構いるのだ
トリガーポイントやこりなどができるのは、大抵アウターマッスルです。
そして、アウターに頼っていると、インナーがサボっている可能性がかなり高いです。
逆に言えば、インナーがサボっているからアウターの負荷が高くなりすぎて、凝って固くなって、ゴリゴリになってしまうのです。
では、どうしましょう。
サボっているインナーマッスルにも目覚めてもらいましょう。
インナーマッスルを鍛えて、柔軟性を取り戻し、筋力をつけてもらうおう!
強者編;インナーマッスル 大腰筋を鍛えるトレーニング
4.水分をしっかりとる
筋肉、関節、神経、どれも適切に動かしたり、動かすための情報を伝達するためには、水が必要です。
超シンプルですが、関節痛の改善には水分補給はかなり効きます。
一気に飲むとザーッと出ていってしまうので、ちょっとずつこまめに飲むのが効きます。
*コーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶、エナジードリンクはカフェインを含むので水分補給にはなりません。
5.呼吸を意識する
呼吸には身体の状態をリサーチする機能があります。
吸う呼吸は、意識など目に見えない部分をリサーチ、
吐く呼吸は、骨や筋肉などより硬いものをリサーチします。
最近は呼吸が浅い方が多い。
浅い呼吸は身体の状態が脳へ届きにくいので、呼吸が深くできて身体の情報が脳へ届くようになると、脳が気づいて、回復を図ってくれます。
痛いところがあると、深く吐けなくないですか?
深く吐いて脳へ情報が届くと、痛さをより感じるので無意識に避けたりします。でも、脳にちゃんと情報が届いたほうが治りは早い。
6.落ち着く時間を持つ
自律神経は「やるぞー」という交感神経、「リラーックス」の副交感神経、実は一呼吸ごとに切り替わっています。
が!頑張りすぎ、緊張しすぎの時間が長いと、切り替わりがうまくいかなくなり、過緊張、交感神経優位になります。
治癒は副交感神経が働かないとスタートしないので、気持ちが落ち着くのはとても大切なのです。
内交感神経優位は「闘う?逃げる?」の闘争逃走反応がピリピリしている状態。戦うか逃げるかの時に、治している場合じゃないので、治癒はお休みしているのです。
7.まとめ
長くなりましたが、、
身体にはもともと調子よく働いてくれる力があります。
なので、もともとある力を取り戻せるといいですね。
- 水分補給を心がける
- 呼吸をしっかりする
- 固くなっている筋肉(トリガーポイント)を緩める
- 体が痛い!というときは使い方が間違っている可能性があるので、痛くない使い方を模索する
これで、だいぶ膝痛が改善して、「脚の運びが軽い」を久々に味わうことができました。
痛くない身体って、なんてしあわせなんだろうと思いました。
ヨガ的には、身体は「魂の神殿」。
人生を味わうには身体は欠かせません。
呼吸を通して、こりをほぐして、栄養たっぷりの血液が届くようにして、大事にお付き合いしていきましょう♪
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