ヨガで身体を痛めてしまうこと、ありますか?
こんにちは。
ヨガ指導歴18年、のべ12万人とヨガをしてきたビクラムヨガ日和 櫻子です。
ヨガと怪我
ヨガで怪我したことある?
ヨガで怪我をすると、悲しいですね。
身体を整えようとしているのに
痛くて伸びないし、
痛くてポーズが取れないし、
痛くて呼吸が入らないし。
できない!と思うとがっかりして、フラストレーションが溜まったり
自信を失ったり、
もう身体の限界?と不安になったりしますね。
できれば怪我をしないで心と身体を柔く強く
ポテンシャルを高めていきたいものです。
*
ヨガ練習中に怪我をしたことがある人の割合は、56%。
(2020年ヨガ安全指導員ハンドブックより)
ヨガをする人は強い意識を持っている方が多いので、
痛めてしまっても「ヨガで怪我をした」という認識がない可能性も加味すると、実はもう少し多いのかもしれません。
ホットヨガは怪我をしやすい?
ホットヨガは筋肉が伸びやすい
ホットヨガは室温38℃〜40℃以上、暑い(熱い!?)スタジオでヨガをします。
ホットスタジオは筋肉が伸びやすく、そのため呼吸が通りやすい!

お風呂、もしくはサウナを想像してみて。
あったまって血流がよくなると、
老廃物が流れるし、身体がよく伸びる!
そのため、とても気持ちよく身体が伸ばせるのですが、
伸ばしすぎ=オーバーストレッチ
の危険があります。
実は怪我をしにくいグループでのホットヨガ
実は、ヨガで怪我をする原因として結構多いのが
アジャスト(指導者による手を添えた修正)
だったりするので、
筋肉が伸びやすい暖かい環境の中で
自分でポーズをとる分には怪我をする可能性は
それほど高くないと思います。
では、ホットヨガで怪我をするのはどんなケースかというと、
伸ばし過ぎによるオーバーストレッチが挙げられます。
ホットヨガで怪我(オーバーストレッチ)をする原因
ホットヨガでオーバーストレッチする原因としては、
3つ大きな可能性が考えられます
- 反射的に身体を使う
- ヨガ前に準備運動として伸ばし過ぎている
- 伸びる筋肉だけ使って、縮める筋肉を意識していない
一つずつみていきますね。
反射的に身体を使う
身体は一定の状態を保とうとする仕組み(ホメオスタシス)があって、
守ってくれています。
勢いで身体を使うと、伸び過ぎを防ぐ力が使えず
筋肉繊維が一気に引っ張られ、痛めてしまうことがあります。
伸びやすいホットヨガのスタジオだからこそ、気をつけたいです。
ヨガ前にストレッチしすぎ!?
ホットヨガのスタジオ、暖かくて気持ちいいのでストレッチしたくなります。
ヨガの前に限界の手前までストレッチをしておくと
ヨガのレッスンでは限界突破してしまう可能性があります。
「調子いい!」と思ったら、要注意!
筋肉は繊維なので、伸ばしすぎると断絶されて、
オーバーストレッチ=伸ばし過ぎ
で痛みにつながることがあります。
また、伸ばし切った筋肉が限界なので、
代わりに筋肉が骨に付着している腱や
骨と骨を繋いでいる靭帯に
強いストレスがかかって痛めてしまう可能性もあります。
*
また、ホットヨガのクラスで最高のポーズをとるために入念にストレッチをすると、実際のレッスンの時には収縮が始まっている可能性があります。
筋肉は伸ばすと縮む性質があります。

筋肉は縮むのが仕事!
ヨガの前にストレッチで限界までストレッチして、
もうヨガの時には筋肉が元に戻ろう(縮もう)としているタイミングを迎え、
そこから無理に伸ばそうとすると、限界突破となり、伸ばし過ぎになるんですね。
伸びるだけを意識して、縮める筋肉を意識していない
筋肉の仕事は縮めて関節を動かすことです。
筋肉を縮めると関節が動いて、反対側の筋肉が伸びる、という仕組み。
ただただ伸ばそうとすると筋肉の仕組みを上手に使えずに
うまく伸びないし、無理やりになるのでやり過ぎてしまいます。
ホットヨガで怪我(オーバーストレッチ)を防ぐには
上記のように、
一気に身体を使う
事前にストレッチし過ぎ
縮む筋肉を意識しないでただ伸ばそうとする
とホットヨガではオーバーストレッチにつながりかねません。
ホットヨガで怪我を防ぐ方法
ゆっくり身体をじわじわ伸ばす
急ぐと筋肉が緊張して縮まります。
なので、ゆっくりじわじわとコントロールしながら
ポーズにチャレンジしてみてください。
反射的に身体を使うよりも安全に深いところまで伸ばすことができます。
ホットヨガの前のストレッチはほどほどに
ヨガのポーズをとるには身体を上手に使う必要があります。
筋肉を伸ばすと筋力は低下するので、
ホットヨガの前は暖かいスタジオで身体を環境に馴染ませながら
関節周りをぶらぶらゆすってみたり、
何もしないで深呼吸したりしながら、
今の自分の調子はどうかな?とよく観察してみるだけにとどめ、
ストレッチをし過ぎないようにしてみてください。
もちろん、日常の生活で凝って固まってしまった筋肉をほぐしておきたいというときはストレッチをするのはOK!
ただ、何事も過ぎたるは及ばざるが如しなので、
ストレッチし過ぎないように気をつけてくださいね。
ヨガ中に最大に伸びるように調整しましょう。
縮む筋肉を意識してポーズをとる
伸ばしたい筋肉の反対側をしっかり縮めると筋肉はよく伸びます。
元々持っている身体の仕組みを上手に使って、伸ばしましょう。
例えば、
裏腿(ハムストリングス)を伸ばしたかったら、前腿を硬く収縮させる(膝頭を上に引き上げる)
お尻を伸ばしたかったら、腿の付け根(鼠蹊部)を引き込む
胸を開きたかったら、肩甲骨を寄せる
など
筋肉や関節を意識して「縮ませる」「引き込む」力を使うと
気持ちよく反対側を伸ばすことができます。
まとめ
ヨガ前のストレッチはほどほどにして、
ゆっくり、縮める筋肉を意識して、
ポーズに挑戦すると、
怪我を防いで気持ちよく柔軟性を高めることができます。
じわじわ、身体の声を聴きながらヨガのポーズに挑戦して
自分の身体と仲良く、心地よく整えましょう!
ストレッチは副交感神経を刺激してくれてリラックスできるので
ヨガ後にストレッチをするのはおすすめですよ。

いずれにしても伸ばし過ぎには注意!
ちょうどいいって難しいですね〜
オーバーストレッチ 櫻子の場合
元々柔軟性が割とある方なのでどんどん伸びるのが好きです。
実は、先日、ホットヨガ歴18年にして酷いオーバーストレッチをしたのがこの記事を書いたきっかけですw
その日は、家でヤムナボールを使ってしっかり
股関節、内腿、裏腿、背筋、腹筋、首周りを
念入りにリリースしました。
その後、90分の26+2(ビクラムヨガ)のクラスをして
身体ポカポカ
さらにその後、ディープストレッチのクラスで
ポーズをとりながらクラスを進めていると
「よく伸びるな〜」と調子に乗りつつ、
若干の違和感を感じましたがそのままがっつりいき

後屈が苦手なのだけど、腹筋や腸腰筋、
身体の前側の筋肉をしっかり伸ばしておいたから
いつもより、後ろに反ることができたのでした。
翌日から、お腹の奥の方が痛くて、起き上がれない、
前屈、特に腰を丸めるヘッドトゥニー系の動きができなくなりました。
上半身と下半身を繋いでいる腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)のオーバーストレッチ。
おかげさまで、この動きで腸腰筋をこんなふうに使うのか!と痛みとともに学ぶことができましたが^^;
「ヨガを楽しむ」気分はお休みになってしまったので、おすすめしないです。

最初の二日は寝返りができなかったので
よく眠れなかったから辛かった。
ちなみに、オーバーストレッチをした後もずっとヨガをしてました。
約1週間でほぼ回復。
痛いところは呼吸が止まらない範囲で使い、問題なく使えるところをほぐしていたので、治りは早かったと思います。
怪我と病気は学びと言われますが、
意識しにくいインナーマッスルをありありと感じられ、
身体は繋がってるなぁというのも実感できたのでよい経験になりました。
とはいえ、痛いのはつらいので怪我をしないでヨガを楽しんでもらえたらいいな、と思います^^
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